自然と建築をつなぐ実践 藤森照信氏
福岡県美しいまちづくり建築賞というものがあるらしく、それの受賞作品発表にあわせて特別講演があり藤森さんが来福されました。おそらく建築関係者が大半の中、紛れ込んで聞いてまいりました。
以下メモ的に―
コルビュジエ、グロピウスらに代表される近代建築には「自然」についての話が出てこない。屋上庭園でちょこっと木を植えたりしているがうまくいっていない。ポルトガルの石の家は、自然でもあり建築でもある見事な存在。
三徳山三佛寺の投入堂からの景色に感動した。なぜかというと植林されているような人の手が入った山でも、建築を通してその山を眺めると本当に神が住んでいるような山に見せる効果があったから。建築物は自然を壊すけれど、建築によって自然が活かされる例もあると思った。
建築物の「目地」を気にする。物の継ぎ目には必ず目地が出る。目地がないのは生物。人工物と生物の特徴の差は目地があるかないか。ところがジェンネの土でつくられたモスクは目地がない。これは建築と自然の接点になるということで土をつかって建築をやろうと思った。
生物は土に還り、物質は炭になる。土と炭を建築に使いたいと思った。
などなど、どれも頷ける話ばかり。
でも理屈はしっかりしていても、やっている建築はどこかやり過ぎてたりしていて、そこがチャーミングなんですよね。やっぱりいいなぁ。
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2015.03.23
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